月面避行の第3作目はオリジナルアルバム「Archytas」!!
歌詞が対になる本編7曲+おまけ2曲、今回はブックレットも同梱!
楽園
衛星ウサギ
かみよもきかず
神様が手をくれた理由
いまやとくらむ
305号室
色彩
魔法使いが流星をつかまえた
「さあお嬢さん、これをあげよう」
菫色の朝
奏でだす雨
恵みを謳う人の声
注ぐ太陽
育ちゆく森
恵みを歌う鳥の声
何処か遠くで
サーカスの始まりの合図
美しい世界を彩った
あたしは瞳を閉じる
ここはあたしの楽園
かつて、わたしは、うさぎでした。
わたしのふるさとはまっしろで、ほろびてゆくためのほしでした。
おなじくしろいふわふわたちは、ほかのことを、しりませんでした。
とおくとは、どこかしら。せかいとは、なにかしら。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったのです。
うちゅうがいだくくうきを すいこんでみて、はきだして、
わたしは、ただしいいきのしかたなど、おそわったことがなかった。
「あれは僕らの棲むところだ。」
うちゅうひこうしは、いいました。あおいめをしているひとでした。
おなじくあおいわくせいからは、さざめくおとがきこえてました。
こころとは、どれかしら。あなたとは、なにかしら。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったけれど、
あなたがくちずさむうたを、おもいだしては、まねをして、
わたしは、わくせいのゆらゆらとにた さざめきをしったのです。
かつて、わたしは、うさぎでした。
うちゅうひこうしは、いいました。
「僕はそろそろ帰らなきゃ。」
わくせいいろのまなざしからは、しめったきらきらがみえました。
こころとは、これでしょう。あなたなら、そうでしょう。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったとしても、
もう、それでよかったのです。
「お出で、一緒に帰ろう。」
わたしは、わくせいのゆらゆらとにた しあわせをしったのです。
かつて、わたしは、うさぎでした。
浮世の終わりなど誰が願えましょう
花が咲き散る間に祷りもしなかった
貴方が尋ねた露の色
痛みの終わりすらなどて願いましょう
鳥が謡い去る間に気付きもしなかった
貴方と眺めた朝の色
雨が止む様に
砂が積もる様に
忘れるのだろう
貴方が選んだ未来の代わりに
貴方と歩いた春の色
風が去る様に
夢が醒める様に
失うのだろう
私が与えた答えの代わりに
「嘘になりませんように。」
願ったから探した
あなたにも答えを
あたしはこれだけでいい
“本当のこと”は
また明日
気が向いたなら
ふたりで作りましょう
蝶々結びを
ではんぶんこ
いつか解けるものなら、要らないもの
手をつないで
ほどけないように
月の上を
あなたといきましょう
長靴の踵を鳴らして漫ろ歩く
街中の何方にも赤い袖は見えず、
古惚けて鈍った大和絵の
色に気配を感じたりしてゐる。
眼差しすら曖昧なのに。
夜が来る度に貴方の夢を見る。
誰も知ら無い世界の話をしてゐる。
眞實なのかどうか解ら無いけれど、
「忘れませんやうに。」と醒めては祷った。
声色すら曖昧なのに。
触れられ無い等と信じてゐない。
其れなのに此処にゐないのは何故でせう。
深い海の底に沈むやうに、
私が遠くに押遣られて行く。
何も彼もが失われる前に、唯一度で良い、
逢えましたなら、痛みを飲干す事も出来ませう。
けれど深い霧の向こうに、影が見えるだけ。
長い階段を登って
5番目のドアを開けたら
君がうしろあしで駆け寄るだろう
そこが僕の帰る場所
出会ったのは6月の終わり
君はまだしろいふわふわだった
何にも知らない赤い目が
僕を映してたのを覚えてる
歌を口ずさむたびに
二人で同じ息をして
冷え込んだ宇宙の匂いもいつか好きになってた
帰ったのは8月の始まり
君はもう僕の恋人だった
ひとりきりだった部屋の中が
ふたりになったのを覚えてる
空を見上げる度に
白い光をたどって
暗い真夜中の世界もいつか怖くなくなってた
宇宙が抱く空気を
吸い込んでみて吐き出して
僕には君が呼吸の仕方を
教えてくれたんだって思った
烏が鳴いた
枯れ枝を ませて
「世界の果てを見た気分はどう?」
灰色の空
乾いた大地
林檎は一つも実らない
銀の太陽
注がない雨
林檎は一つも実らない
何処か遠くで
美しい世界を歌う声
ささくれた空気を彩った
私は瞼を閉じる
ここが私の楽園
かつて、わたしは、うさぎでした。
わたしのふるさとはまっしろで、ほろびてゆくためのほしでした。
おなじくしろいふわふわたちは、ほかのことを、しりませんでした。
とおくとは、どこかしら。せかいとは、なにかしら。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったのです。
かつて、わたしは、うさぎでした。
ずじょうのわくせいはまっさおで、ゆらゆらかがやいたほしでした。
つきにすんでるふわふわたちは、それがなにか、しりませんでした。
とおくとは、どこかしら。せかいとは、なにかしら。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったのです。
うちゅうがいだくくうきを すいこんでみて、はきだして、
わたしは、ただしいいきのしかたなど、おそわったことがなかった。
「あれは僕らの棲むところだ。」
うちゅうひこうしは、いいました。あおいめをしているひとでした。
おなじくあおいわくせいからは、さざめくおとがきこえてました。
とおくとは、そこかしら。せかいとは、あれかしら。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったのです。
「あれは、音楽というものだ。」
うちゅうひこうしは、いいました。
「僕は音楽が好きなんだ。」
わくせいいろのまなざしからは、さざめくきらきらがみえました。
こころとは、どれかしら。あなたとは、なにかしら。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったけれど、
あなたがくちずさむうたを、おもいだしては、まねをして、
わたしは、わくせいのゆらゆらとにた さざめきをしったのです。
かつて、わたしは、うさぎでした。
うちゅうひこうしは、いいました。
「僕はそろそろ帰らなきゃ。」
わくせいいろのまなざしからは、しめったきらきらがみえました。
こころとは、これでしょう。あなたなら、そうでしょう。
わたしたちは、どこにも、ゆくところがなかったとしても、
もう、それでよかったのです。
「お出で、一緒に帰ろう。」
わたしは、わくせいのゆらゆらとにた しあわせをしったのです。
かつて、わたしは、うさぎでした。
# | Title | Length |
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1 | 楽園 | 2'25" |
2 | 衛星ウサギ | 4'24" |
3 | かみよもきかず | 4'43" |
4 | 神様が手をくれた理由 | 5'39" |
5 | いまやとくらむ | 3'32" |
6 | 305号室 | 3'32" |
7 | 色彩 | 3'51" |
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8 | 耽美主義者マルグリット (kyo5884 self-remix) | 5'06" |
9 | 衛星ウサギ «The Completed Story» | 6'28" |